【検証】株式投資において、いつ利益確定すべきか

FP

株式等への投資で利益が出ているとき、いつそれを売却して利益確定をすべきか悩みますよね?ここでは、過去の実際の株価の動きを用いて様々な投資の方法によって得られる損益を比べ、いつ利益を確定するのがベストなのかについて考察したいと思います。

シミュレーションの設定

今回の検証に使用する株価は、日本の総合的な株価を反映している「日経平均株価」です。下図は2001/1/1から2020/3/1までの約20年間(厳密には231か月)の月次データです。

日経平均株価であること自体には特に意味はないので、このような推移をする株価と思ってください。なのでここでは「株A」と名付け、わかりやすくするため値を1/100にします。また、配当や分配金はないものとし、譲渡損益のみで損益が確定するものとします。

月々1万円の積立投資をすることを基本的な比較対象としたいので、今回利用可能な最大投資額を230万円とします。

検証

パターン1:最初に全額一括投資

2001/1/1に全額の230万円を投資した場合、2021/3/1までの損益は下のグラフのようになります。

最後に一括売却した場合

2020/3/1に一括で売却した場合、最終的な損益は、+842,917円になります。

利益が出た段階で利益の分だけ売却する場合

序盤の株価下落局面から上昇局面に変わり、利益がある程度出た段階で、その利益分だけ売却した場合を想定します。

ここでは、2007/1/1にその時点で出ている利益(+588,122円)分だけ利益確定をしたとします。その後、2020/3/1に残りを売却した場合、最終的な損益は、+791,032円になります。この場合の損益の推移は下のグラフのオレンジの折れ線グラフになります。

考えてみれば当然のことですが、途中で一部を売却した場合、その時の株価より上がれば解約しない方が良かったことになりますし、株価が下がれば売却してよかったことになります。

上のグラフより、売却時期を分散させることによって、一部利益を確定させつつ、その後の損益の振れ幅を小さくする効果があることがわかります。

パターン2:月1万円ずつ積立投資

2001/1/1から2020/2/1まで月々1万円ずつ積立投資した場合、2021/3/1までの損益は下のグラフのようになります。

最後に一括売却した場合

2020/3/1に一括で売却した場合、最終的な損益は、+1,095,309円になります。

利益が出た段階で利益の分だけ売却(積立は継続)する場合

序盤の株価下落局面から上昇局面に変わり、利益がある程度出た段階で、その利益分だけ売却した場合を想定します。月1万円の積立は継続します。

ここでは、2007/1/1にその時点で出ている利益(+375,251円)分だけ売却したとします。その後、2020/3/1に残高すべてを売却した場合、最終的な損益は、+1,062,204円になります。この場合の損益の推移は下のグラフのオレンジの折れ線グラフになります。

積立投資の時も一括投資と同様に、売却時期を分散させることによって、一部利益を確定させつつ、その後の損益の振れ幅を小さくする効果があることがわかります。

利益が出た段階で残高全部を売却(積立は継続)する場合

序盤の株価下落局面から上昇局面に変わり、利益がある程度出た段階で、残高すべてを売却した場合を想定します。月1万円の積立は継続します。

ここでは、2007/1/1にその時点の保有残高を全部売却し、利益(+375,251円)を確定したとします(積立は継続)。その後、2020/3/1に残りを売却した場合、最終的な損益は、+988,685円になります。この場合の損益の推移は下のグラフのオレンジの折れ線グラフになります。

利益がある程度出た段階で、一度利益を確定することにより、その後の株価の下落時にも損益がプラスを保つことができています。その反面、保有残高の少なさから、株価上昇時の利益も抑えられてしまっています。

利益が出た段階で残高全部を売却し、利益分をその後の積立に加算した場合

序盤の株価下落局面から上昇局面に変わり、利益がある程度出た段階で、残高すべてを売却し、その後の積立に利益分を加算した場合を想定します。

ここでは、2007/1/1にその時点の保有残高を全部売却し、利益(+375,251円)を確定したとします。その後の積立において、2020/3/1までの159か月間の積立を1万円から1万2000円にします。(2000円×158か月=316,000<確定利益の375,251円)

2020/3/1に残りを売却した場合、最終的な損益は、+1,123,372円になります。この場合の損益の推移は下のグラフのオレンジの折れ線グラフになります。

積立額を増やすことで、株価の変動に対しての損益の反応も出やすくなっています。また、途中売却しない時と比べると変動はやや小さくなっていますが、段々とほぼ同じ水準で推移していきます。

まとめ

約20年間、総額230万円を使って投資する場合における投資方法と売却方法による損益の違いについて検証しました。

それぞれのパターンを損益を並べると以下のグラフになります。

一括投資と積立投資を比べると、積立は株価の変動によるリスクを小さくしつつ、株価が上がった時の利益の拡大を得られる効果があることがわかります。

今回の論点である、途中売却するとどうなるかということですが、基本的には利益を確保しつつ、損益の振れ幅を小さくできます。さらなる株価の上昇が見込めるのであれば、途中売却して利益を確定するよりもそのまま持ち続ける方が、株価が上がった時の利益を大きく受けることができます。また、途中売却して利益を確定しても、その利益を再投資に回せば、利益を確保しつつ、途中売却しなかった時と同じくらいの利益を見込むことができます

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