20代で手取り15万〜20万は低いのか?
まずは20代で手取り15万円~20万円というのは、平均と比べて低いのか、20代の平均年収データ等を見ながら解説していきます。
20代の現金給与額の平均
厚生労働省によって2017年にまとめられた賃金構造基本統計調査の中には「年齢階級別きまって支給する現金給与額」という項目があり、このデータを下記に記しています。
現金給与額とは「所得税、社会保険料、組合費、購買代金などを差し引く以前の総額のこと」であり、基本給だけでなく各種手当や残業代なども含まれた額のことです。
このデータから20代の手取額を計算していきます。
男女計
20代の男女の平均として、20代前半の給与額は23万13000円、20代後半は27万1700円となっています。
20代前半(20〜24歳) | 23万1300円 |
---|---|
20代後半(25〜29歳) | 27万1700円 |
男性
20代前半(20〜24歳) | 24万2300円 |
---|---|
20代後半(25〜29歳) | 28万8900円 |
女性
20代前半(20〜24歳) | 21万9400円 |
---|---|
20代後半(25〜29歳) | 24万7200円 |
※データは「民営事業所・産業計・学歴計・企業規模10人以上」の項目から抜粋しています。
手取りは現金給与額の80%程度
実際に手取りとして振り込まれるのは、現金支給額から保険料(厚生年金保険・雇用保険・健康保険など)や税金(所得税・住民税など)を引いた額となります。
この額は一人一人の置かれた状況によって変化しますので一概には言えませんが、一般的は現金支給額の2割程度になると言われています。
ですので、現金支給額に0.8をかければおおよその手取額がわかることになります。
20代の手取り平均額
保険料や税金を考慮した20代の方の手取額は以下の様になります。
このデータを見れば現金給与額から大きく引かれていくことにも驚いてしまうかも知れませんが、男女間にも大きな差がまだまだあることにも気付かされますね。
男女計
20代前半(20〜24歳) | 18万5040円 |
---|---|
20代後半(25〜29歳) | 21万7360円 |
男性
20代前半(20〜24歳) | 19万3840円 |
---|---|
20代後半(25〜29歳) | 23万1120円 |
女性
20代前半(20〜24歳) | 17万5520円 |
---|---|
20代後半(25〜29歳) | 19万7760円 |
「15万円〜20万円」は高いとは言えない手取り
データによれば20代全体での手取りの平均は単純計算では「20万1200円」となります。
同様の方法で女性だけでみれば18万6640円となりますし、20代前半だけで考えた場合でも18万4530円と20万円を下回ることになります。
ですから「15万〜20万円」という手取りは特別に低い額とも言えませんが、決して高いとは言えない額となります。
とは言っても特に20代後半の男性であれば、もう少し高い手取りを期待したくはなりますね。
手取りが低い=年収も低いではない
手取りが20代の平均額を下回っていたとしても、それだけで「収入が少ない」とは言い切れません。
なぜならば年収として計算した場合には「ボーナス」が影響してくるからです。
「手取りの額が平均より少ないから、この仕事はダメだ!」と決めつける前に、賞与の額も計算に入れて年収としても少ないのかどうかを確認しておく必要がありますね。
20代の平均年収
2017年に行われた「民間給与実態統計調査」によると、20代の平均年収は以下の様になります。
ですが下記したのは年収であり、ここから税金などが引かれることになりますので、2割を税金などで引かれると想定した場合の年間の手取額も記載しておきます。
20代前半(20〜24歳)
20代前半の平均年収は、男女平均の給与額が約262万円、手取りは209.6万円となっています。また男性は給与額約279万円(手取り223.2万円)、女性は給与額約243万円(手取り194.4万円)です。
男女平均 | 約262万円(手取り209.6万円) |
---|---|
男性 | 約279万円(手取り223.2万円) |
女性 | 約243万円(手取り194.4万円) |
20代後半(25〜29歳)
20代後半の平均年収は、男女平均の給与額が約361万円、手取りは288.8万円となっています。また男性は給与額約393万円(手取り314.4万円)、女性は給与額約317万円(手取り253.6万円)です。
男女平均 | 約361万円(手取り288.8万円) |
---|---|
男性 | 約393万円(手取り314.4万円) |
女性 | 約317万円(手取り253.6万円) |
手取り「15万〜20万」でもボーナス○○万円以上なら普通
手取り15万円の方でボーナスを考えずに計算した場合は、年間で180万円の収入が得られることになります。
また手取り20万円の方の場合は240万円となります。
同様に皆さんも手取額に12をかけて、平均年収から計算された年間の手取額から引いてみてください。
もしその額以上のボーナスを手取りで得ているのであれば平均以上の年収を得ていると考えられます。
考え方を変えてみれば、ボーナスが無い会社で働いている場合は「20代で15万〜20万円の手取り」というのは低い額ということになってしまいますね。
年収が平均以下なら今後を考えるべき
毎月の手取りの額だけでなくボーナスを計算にいれて見ても20代の平均を下回ったとすれば、「今後」について何かを考えるべきかも知れません。
もちろん、これから大きな実績を残すことで大幅な年収アップができる可能性もあるのですが、一度今後の社会人生活について考えてみる良い機会になるのではないでしょうか?
20代という若さがある今だからこそ、行動も起こしやすいはずですよ。
20代が今の職場で年収をアップさせる方法
今働いている会社や職場に愛着があり、そこで働きながら年収アップを目指す為の方法をご紹介します。
年功序列で会社にいるだけで年収がアップする時代では無くなっている今ですから、自分から行動を起こさなければ中々収入を増やすことはできませんよ!
これからご紹介する中で自分に合った方法を見つけ、理想とする年収へ少しでも近づける様に頑張ってみてください。
昇給を目指す
年収を上げるために一番効果的な方法は「昇給」です。
残業代で稼ぐ方法もありますが、これは継続的に残業をしなければいけないということですから、肉体的な負担も小さくはありません。
昇給する為には実績を残す必要があります。
仕事にも慣れてきて自信がついてきたのならば、リーダー役を買って出るなど積極性を見せる様にしましょう。
若い内から上司に認められることで、その後の昇給も期待できます。
同期が何人もいる職場の場合は、認められ先に行ってしまった同期に追いつくのも容易ではありませんから、今の内から頑張っておくことで将来的な収入も大きく変わるはずです。
20代なら資格取得が効果大
バリバリと仕事を頑張ることも大切ですが、これからのキャリアに役立ちそうな資格取得を行うのも昇給への効果「大」です。
年齢が高くなってからでは資格取得の為の勉強も中々はかどりませんが、20代の皆さんであればまだまだ大丈夫のはずです。
会社によっては資格を取得することで手当が出ることもありますし、試験代などが支給されることもある様です。
自分のこれからに役立つ資格を見つけ取得することができれば、昇給への道も近づくはずですよ。
副収入を得る
年収を上げる方法として「副収入」という選択肢もあります。
これは核となる収入は今の会社から得て、空いた時間や持っているスキルなどを活用して収入を得る方法です。
ただ会社から認められていない方法で副収入を得た場合はトラブルにつながる可能性もありますので、前もって確認しておくことが重要です。
収入が得られる方法を複数持っておくのは、これからの社会人生活でもマイナスにはなりません。
応募できるアルバイトも多い
20代の方であれば、特別なスキルを必要としないほとんどのアルバイトに応募することができるはずです。
無理のない範囲で肉体労働をするのも気分転換になるかも知れませんし、就職前に行っていたアルバイト経験を活かして働くこともできるのではないでしょうか。
定期的に働くことができない方も、単発のバイトという選択肢があります。
あまり無理をして本職に影響が出る様になってしまっては元も子もありませんが、20代という若さはアルバイトをする上でも強い武器になってくれますよ。
ネットでできる副業なら手軽
アルバイトに対して抵抗があるのならばインターネットを使った副業がおすすめです。
アンケートに答えることで収入を得ることができるアンケートモニターや、クラウドソーシングのサイトに登録して記事の作成を行うWEBライターなど色々な選択肢があります。
基本的に自宅でパソコンやスマホを使って行える作業が多いので、空き時間を活用して収入を得られるのが大きなメリットです。
ある程度の蓄えができれば投資もアリ
貯金をするなどしてある程度の蓄えが出来たのならば、そのお金を元手にして投資を行うという方法もあります。
もちろんリスクがあることを理解しておく必要もあり、最初は少額から投資できるモノを選ぶと安心です。
知識がない方にとってはハードルの低くはない方法ですが、場合によっては大きな収入を得られる可能性もあります。
副収入を得る際の注意事項
サラリーマンが副収入で収入を得ること自体は法律的に問題はありませんが、「年間20万円以上」などの条件を満たした場合には確定申告などを行う必要が出てきます。
たくさんの収入を得られれば嬉しいことですが、必要であるにも関わらず手続きを忘れてしまった場合にはトラブルに繋がってしまう危険もあります。
副収入を目指すならば、自己管理しなければいけないことも理解しておきましょう。
将来を考えるなら転職という選択肢も
今の会社に将来性を見いだせなかったり、より良い環境で働き収入アップを目指したいと考えるのであれば、「転職」を考えてみるのがおすすめです。
社会人になって数年働いていれば、どの様な方が評価され出世していくかも見えてくるはずです。
自分が今の会社で評価されそうもないのであれば、評価される可能性の高い会社に移るべきです。
そうしなければ、貴重な「時間と若さ」を無駄にしてしまうことにもなりかねませんよ。
20代で転職を成功させる為のポイント
転職をすると決心したとしても、それだけで転職活動が上手く行くわけではありません。
また会社が変わったからと行って必ず評価されるわけでもありません。
転職活動中からしっかり準備を行い、自分に適した会社に最良の条件で移ることで収入アップが期待できる様になります。
これからご紹介する2つのポイントを意識して転職活動を行えば、その可能性を高めることができますよ。
自己PRを洗練する
まずはご自身のアピールポイントを見つけ出しましょう。
資格や持っているスキルなどを書き出していくことで、自分自身の価値もわかってくるはずです。
高い実績や応募先にマッチしたスキルを持っている方は、高く評価してもらえる期待が持てます。
これは自分からアピールしていかなければ伝わらないことですので、前もって一度これまでのキャリアの棚卸しをしておくことが大切です。
もちろん何でもかんでも伝えれば良いわけではありませんから、何をPRするかを洗練しておくことも重要です。
求める条件を厳選し優先順位を付ける
転職先に対して収入以外にも色々な条件を求めるはずですが、その全てを満たす場所というのは見つからないと考えておくべきです。
ですから自分がどうしても譲れない条件を選び、その中でも優先順位を付けてみてください。
そうすることで求人情報も見比べやすくなり、応募先選びにかかる時間を大幅に減らすことができます。
さらに転職が失敗してしまう危険を減らすことができる様にもなります。